第1期営業報告書

平成10年9月24日

平成11年8月31日

 

当社は平成10年9月24日に旧大倉商事(株)穀物部の商権の一部を引き継ぐかたちで設立されました。同年10月初旬に現在の事務所にて営業活動を開始致しましたので第1期は11ヶ月間の決算となっております。

旧大倉商事(株)の自己破産が突然であったことから、新会社の立ち上げに際しては多少の混乱もありましたが、取引先各位のご支援と従業員の努力により徐々にですが会社としての体をなすに至っております。


(1)主要な出来事:

当社の過去11ヶ月における主要な出来事をまとめてご報告申し上げます。
    平成10年 9月  会社設立登記完了(資本金1250万円)
              10月  現在の事務所(神田岩本町)への移転(ベイシン貿易との共同使用)
              11月   単月決算で黒字化達成
       12月  第三者割当てによる増資完了(資本金5000万円)
       12月  東京都の米穀小売業の登録完了
   平成11年 3月  米穀の拡販のために出向社員受入れ(1名)
       4月  単月の売上高1億円達成
       6月  東京都の米穀卸の登録完了
       7月  大倉アグリUSAを米国ロサンゼルスに設立(資本金4万5千ドル)
        8月  第1期決算


(2)営業実績:

第1期の売上高は約8億2千万円、当期営業利益約6千6百万円、税引き前当期利益約1千3百万円となっております。
部門別の概括は次の通りです。

【飼料原料】

飼料原料につきましてはほぼ当初の計画通りに推移し、当社の売上構成比で70%に達しております。
特に国内の飼料原料は新規取引も含めて徐々に増加しております。
コーンについては仲介取引に徹しておりますのでほぼ横這い状態が続いております。
反面、粗飼料(牧草類)は品質トラブルを回避するために取扱い品目を絞り込んでいることもあり計画を下回る結果となりました。

【米穀・麦類・調整品】

米穀部門は当社が注力すべき部門として位置づけ、東京都における小売および卸の登録を取得し拡販に努めてまいりました。
今期は、業務用の精白米・炊飯米・米飯製品に注力したこともあり、新規の取引先は確実に増えているものの、営業実績への寄与については当初の計画を下回っております。
特に、旧大倉商事且梠繧ノ蓄積していたノウハウを発揮出来ると考えておりました輸入米(SBS米)は自社枠がないこともあり苦戦を強いられ殆ど成約に至りませんでした。
米粉調整品は、需要シーズンが会社設立時と重なったため予想を僅かに下回りましたが、第2期(本年9月以降の納品)に向けて新規成約が増加しております。

【食品・食材】

オーガニック食材を中心に営業活動を行ってまいりましたが、豆腐用の大豆などを除き特筆すべき成果を残せませんでした。

【九州営業所】

九州営業所としては未だ採算ラインには達しておりませんが、飼料・米穀ともに九州エリア内での取引を着実に増加させております。
特に、末端ユーザーとの取引が増加しており利益率は本社より高く推移しております。
第2期には採算ラインをクリアー出来ると思われます。

全社的に見ますと、会社設立に伴う営業外の業務の影響等により、売上高・営業利益とも会社設立時の計画を若干下回ることなりましたが、初年度として少ないながらも次期への繰越利益を残すことが出来ました。

また、第2期において一層の飛躍を図る為の下準備を行うことが出来ました。

 

(3)第2期に向けて

日本経済の先行きは依然として不透明ですが、当社は、既存の商材の維持・発展と並行して、独自性を発揮できる新規商材の確立、また米穀部門における一層の末端ユーザーへの拡販を目指す事により売上高・営業利益の拡大を目指します。
また、取引拡大に伴い資金需要が増加することから制度資金の導入および銀行とのクレジットラインの設定など財務面の強化を図る所存でおります。
また、景気の不透明さから売先への与信管理には一層の注意を払います。

株主各位におかれましては、今後とも格別のご支援とご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

代表取締役 大倉 博喜


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